職人の高齢化と若年入職者の減少に対応

2011.11.11

建設業就業者数は1997年の685万人をピークに減少を続け、2008年にはピーク時に比べて21.6%減の537万人となり、09年6月には506万人にまで落ち込んだ(総務省・労働力調査速報)。年齢階層別では若年層の減少が目立ち、15〜34歳の就業者数は08年132万人で、97年に比べて36.2%減だった一方、55歳以上は4.8%増の173万人と相対的に高齢層の割合が高まっており、産業活力の維持・強化、建設生産システムの中核をなす技術・技能の継承が危ぶまれている。

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このような状況を踏まえ、日本建設業団体連合会は09年4月、優良な建設技能者の標準目標年収600万円以上などを掲げた「建設技能者の人材確保・育成に関する提言」を発表した。提言は、(1)賃金(2)退職金(建設業退職金共済制度)(3)重層化(4)教育(5)作業所労働時間・労働環境(5)広報の6つの視点で構成される。このうち賃金については、若年建設技能労働者の入職・定着率が低い第一の原因と指摘し、第1段階として、若年建設技能者の身近な上司であり、建設現場で一定の責任を与えられる職長を対象に賃金の向上を目指す。具体的には、職長の中でも基幹技能者の資格を持ち、元請企業が特に優秀と認めたものを優良技能者に認定し、その標準目標年収を600万円以上に設定した。重層化では、元・下が連携して原則3次以内に重層下請次数を低減し、最終目標として5年後をめどに2次以内とするよう提案している。これら提言内容の実現に向けて、日建連は人材確保・育成専門部会のもとに、事務局で対応可能な教育、広報を除いた課題ごとのワーキンググループを設置したほか、建設産業専門団体連合会とも定期的に協議している。